子供のころ・・といっても、記憶は定かだから7歳ころのことだろう。
夜中に突然目が覚めて、そのまま眠れないままに目を閉じていると、眠りと覚醒のはざまで突然、まぶたの裏に一面、曼荼羅というかフラクタル図形というか、とにかく極彩色の精密な繰り返し模様が出てきて、それが膨れたり縮んだり、回転したりしてそれを意識しているうちに余計眠れなくなることが頻繁にあった。
そんな時目を開けてみると常夜灯代りに灯している蛍光灯の豆球の明かりが目に入ったりして、なんだか説明できない焦燥感に襲われるのもおなじみだった。
最近は枕に頭をつけた次の瞬間には爆睡していて、何か特別なことがない限りは次に意識を取り戻すと朝。異常なまでの寝つきの良さは妻にもからかわれるのだが、子供のころのあれは一体何だったのだろうかと最近思う。